モンゴル国ウランバートル市の生活道路の凍上対策を進める事業がスタート!

地盤凍結・緑化工学研究室

 2020年度に採択され、コロナ禍で実施が延期となっていたJICA「草の根技術協力事業・路床の凍上性に着目したモンゴル国ウランバートル市内における生活道路の質的向上に向けたプロジェクト(地域活性化特別枠)」が2022年度8月から開始いたしました。この事業は北見市が提案して採択されたもので、北見国際技術協力推進会議が実施し、プロジェクトマネージャーを本学社会環境系・中村教授が務めるものです。

 モンゴル国ウランバートル市内の生活道路には、路面の凹凸や亀裂等の損傷が現在でも多くみられます。これは、路床土の凍上現象が原因であると考えられますが、適切な凍上対策が実施されていないのが実状です。また、ウランバートル市の道路建設に携わる技術者には凍上現象に関する知識が欠けており、土の凍上性を判定する知識や技術力が不足しています。そこで、本事業ではウランバートル市内の生活道路の質を向上させることを目的として、ウランバートル市で道路建設に携わる技術者全体に凍上現象に関する知識を普及させ、技術力を底上げするための様々な活動を、2022年から2025年までの3年間に渡って行っていきます。

 事業をスタートさせるにあたり、本事業に携わる本学・中村教授、北見国際技術協力推進会議・丸次氏がモンゴル国に渡航し、10月4日にJICAモンゴル事務所において、カウンターパートのウランバートル市道路開発局(UBRDD)、モンゴル地理学・地生態学研究所(IGG)の関係者各位とキックオフミーティングを実施しました。コロナ禍で実施が延期されていたため、初めての対面でのミーティングとなりましたが、事業の成功に向けて活発な意見交換がなされ、大変有意義なミーティングとなりました。これまで北見工業大学が蓄積してきた「寒冷地工学」に関するリソース(研究成果や技術、教育実績)を存分に活用して、特に道路の下層部分である路床の凍上問題の解決に取り組んでいきます。

キックオフミーティングでの集合写真

本学 中村教授(前列左から3人目)
北見国際技術協力推進会議 丸次氏(前列左から2人目)
ウランバートル市道路開発局 政策・計画課 ハスバートルシニア職員(前列右から2人目)
モンゴル地理学・地生態学研究所 ダシツェレン長官(前列右から3人目)
モンゴル地理学・地生態学研究所 サロールザヤー永久凍土セクター長(前列右から1人目)
モンゴル国で本事業のマネジメントを行うオトゴンジャルガルさん(本学博士課程修了)(後列右から5人目)

モンゴル地理学・地生態学研究所を訪問して実施したミーティング
モンゴル地理学・地生態学研究所実験室の視察
ウランバートル市道路開発局実験室の視察
ウランバートル市郊外のダメージを受けた舗装路
ウランバートル市郊外のダメージを受けた舗装路
北見工業大学で実施している
ウランバートル市内の舗装路の温度計足の様子
温度計機器を埋没する様子

本学修士1年ハンバヤルさん(右から2人目)JICA道路アセットマネジメント事業で本学に留学中。

オトゴンジャルガルさん(本学博士課程修了)(右から1人目)

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